2007.08.27
タイトルを上下巻に分ける装丁

「挑戦 巨大外資」 上巻 小学館
タイトルが上下巻に分かれた大胆な装丁だ。「挑戦 巨大外資」というタイトルだが、上巻は「挑 巨大」という文字しかなく、下巻が「戦 外資」、上下巻セットにして初めて「挑戦 巨大外資」と通しで読める仕組みだ。上下巻に分けることで、大きく迫力のあるタイトル文字が可能になっている。写真やイラストを上下巻でセットにする装丁は見たことがあるが、こうしてタイトル文字を分けたものは初めての気がする。
カバー下部に小さく通しのタイトルをおさえているが、一冊だけ手にしたら、上巻は「挑巨大」、下巻は「戦外資」と誤読される可能性が高い。その点ではリスキーな装丁デザインだ。デザイナーなら考えそうなことだが、このデザインを認めた編集者はえらいと思う。あるいは編集者からの発想かもしれない。

「挑戦 巨大外資」 上巻 小学館

平台に上下を並べて置くケースだけを考えればタイトルを読む上でそれほど問題はないように感じる。棚差しにした場合も、背のタイトルは上下巻とも通しタイトルだから問題ない。問題が生じるケースがあるとしたら、この本を購入した後の読者の本棚や、古本屋で上下がバラになって売られる時ぐらいだろう。
一冊だけを手にすると違和感があるが、このようにタイトルを上下に分けても案外不都合は生じないのかもしれない。二冊にまたがったタイトルはなんといっても書店で目立つ。こうしたデザイン手法を編集者が容認するようになればデザインの幅が大きく広がるかもしれない。
だが、個人的な印象を言えば、タイトルはあくまで一冊でまとめるべきだと思う。書店で目立たせたかったらポップなどを作る方がいい。
装丁は以前にも増して、書店での販売促進ツールとしての役割を期待されているのだろうか。
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