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2008.07.17
帯とカバーの素敵な関係? Book Design #002
近頃では帯がスペースの半分以上を占めている本をしばしば見かける。
帯にもカバーと同じ4色を使い、カバーと同じイラストや写真を同じ位置に繰り返していたりする。これではもはや帯と呼べないのではないか。いっそのこと帯の要素をカバーに取り込んでも不都合ないのではないか――。
ということで、帯とカバーの関係を自作を例にとりながら掘り下げてみることにする。

『殺人評論』は1992年頃の私の初期の仕事で、出版社の青弓社は帯を作らず、必要なテキストはすべてカバーに入れるのが社の方針だった。
もしこのデザインで帯をつけると、タイトル文字の「人」、「論」を帯で繰り返すことになるだろう。そうまでして帯が必要だろうか。当時の記憶では、帯がないせいで、四六判のサイズを大きく使えてよかったとの印象が強かった。帯の無いほうがダイナミックなデザインができると思う。
『日米映画戦』もやはり青弓社の本で、帯のテキスト要素をカバーの上の位置で処理している。帯が無いおかげでカバー全体を自由に使えてよかった。
『仁義なき映画論』は太田出版の本で、下半分近くは帯である。わかりやすくするため画像ではカバーと帯の色をわずかに違えているが、実際は同じ紙である。帯を外すと下には何もない。だから本当は帯が無いと成立しないデザインかもしれない。だったらカバーだけで処理すればいいのではないか、と自分で言ってたら世話がないのだが…。
『だから、金持ちになれた「すごい習慣」!』はサンマーク出版の本で、下の赤い部分が帯である。帯の下はカバーの“壁紙”が連続している。このデザインも帯を止めてカバーに要素のすべて入れてもいいと思うが、少し微妙なところもある。
帯のデザインは派手にして書店での広告的効果を狙い、購入後の読者の書棚では帯を外してもっと落ち着いた装丁に…、という思いがあって、この場合は帯とカバーに分かれている方がよかったと思う。
『あなたもこうしてダマされる』(旧・草思社)も約下半分は帯で、帯の下は白地である。このデザインも書店と、読者の書棚での二重効果を狙っている。
帯には書店でアイキャッチの機能をもたせ、帯を外したカバーは読者の自宅の書棚用に落ち着いたデザインにする、といった二重の装丁効果を狙うには帯の存在が有効だ。
デザイナーの立場から帯の効用を考えると、帯とカバーの良好な関係はこうした二重効果に落ち着つのではないか。
個人的な正直な気持ちは、帯はあってもいいし、無くなってもいい、どちらでもそれなりにうまくデザインします、といったところである。職人ですから。
*****
次回はタイトルのデザイン文字(書き文字)について、やはり自作を例にとりながら掘り下げてみたい。
帯にもカバーと同じ4色を使い、カバーと同じイラストや写真を同じ位置に繰り返していたりする。これではもはや帯と呼べないのではないか。いっそのこと帯の要素をカバーに取り込んでも不都合ないのではないか――。
ということで、帯とカバーの関係を自作を例にとりながら掘り下げてみることにする。

『殺人評論』は1992年頃の私の初期の仕事で、出版社の青弓社は帯を作らず、必要なテキストはすべてカバーに入れるのが社の方針だった。
もしこのデザインで帯をつけると、タイトル文字の「人」、「論」を帯で繰り返すことになるだろう。そうまでして帯が必要だろうか。当時の記憶では、帯がないせいで、四六判のサイズを大きく使えてよかったとの印象が強かった。帯の無いほうがダイナミックなデザインができると思う。
『日米映画戦』もやはり青弓社の本で、帯のテキスト要素をカバーの上の位置で処理している。帯が無いおかげでカバー全体を自由に使えてよかった。
『仁義なき映画論』は太田出版の本で、下半分近くは帯である。わかりやすくするため画像ではカバーと帯の色をわずかに違えているが、実際は同じ紙である。帯を外すと下には何もない。だから本当は帯が無いと成立しないデザインかもしれない。だったらカバーだけで処理すればいいのではないか、と自分で言ってたら世話がないのだが…。
『だから、金持ちになれた「すごい習慣」!』はサンマーク出版の本で、下の赤い部分が帯である。帯の下はカバーの“壁紙”が連続している。このデザインも帯を止めてカバーに要素のすべて入れてもいいと思うが、少し微妙なところもある。
帯のデザインは派手にして書店での広告的効果を狙い、購入後の読者の書棚では帯を外してもっと落ち着いた装丁に…、という思いがあって、この場合は帯とカバーに分かれている方がよかったと思う。
『あなたもこうしてダマされる』(旧・草思社)も約下半分は帯で、帯の下は白地である。このデザインも書店と、読者の書棚での二重効果を狙っている。
帯には書店でアイキャッチの機能をもたせ、帯を外したカバーは読者の自宅の書棚用に落ち着いたデザインにする、といった二重の装丁効果を狙うには帯の存在が有効だ。
デザイナーの立場から帯の効用を考えると、帯とカバーの良好な関係はこうした二重効果に落ち着つのではないか。
個人的な正直な気持ちは、帯はあってもいいし、無くなってもいい、どちらでもそれなりにうまくデザインします、といったところである。職人ですから。
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次回はタイトルのデザイン文字(書き文字)について、やはり自作を例にとりながら掘り下げてみたい。
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